突発性難聴と低音障害型急性感音難聴について

川合耳鼻咽喉科 ver.040624

突発性難聴は、突然に片耳または両耳の聞こえがひどく悪くなる病気です。
難聴が軽度で、とくに低い音が聞こえないタイプは低音障害型急性感音難聴と呼ばれます。朝起きたら聞こえなかった、耳鳴がする、耳がふさがったような感じがする、などが主な症状です。

原因として、ウィルス説、アレルギー説、 血管障害説などが考えられていますが、本当のところはわかっていません。

この二つの病気は治療としてはおおむね同じように扱われます。

大かがりな治療から軽い扱いまでをまとめて書くと 以下のようになります。

 

1. 入院して点滴

ステロイド剤を含む効果の強い薬を非常にたくさん使用します。副作用(一時的な糖尿病、胃潰瘍など)をコントロールするため入院して点滴を行います。 当院は入院設備がありませんので、他施設を紹介します。入院期間は1週間前後です。

2. 外来で点滴

副作用を予防するための薬や検査(尿糖や血糖検査)をだしながら、ステロイド剤を含む点滴を外来で行います。効果のあるなしにより、 入院をすすめたり外来での飲み薬中心に切り替えたりします。点滴の期間は1~5日程度です。

3. 外来で飲み薬

副作用を予防するための薬や検査(尿糖や血糖検査)をだしながら、ステロイド剤・他を処方します。

4. 治療しない

いつ起こったかハッキリしない難聴・耳鳴などでは特に治療せず経過を見るだけとすることもあります。

 

発症から1,2 週間以内の治療が有効なことがわかっています。 1ヶ月もたつと治療しても効果の上がらないことが多くなります。

どのような治療法が望ましいかは、患者様の考え方や事情にもよります。ご相談ください。

院長 川合正和