アレルギー性鼻炎と当院の治療方針 

川合耳鼻咽喉科 Ver.040624

空中に漂うアレルゲン(アレルギーをひきおこす物質、抗原ともいう)が鼻の粘膜に付いてアレルギー反応を起こし、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった症状を起こします。これがアレルギー性鼻炎です。アレルゲンが花粉である場合には花粉症とも呼ばれます。

アレルゲンは鼻以外にも目やのどや気管に入って、その場所でもアレルギーを起すことがあります。ですから、目のかゆみや流涙・のどのイガイガする感じ・セキなどを合併する方も多く見られます。

アレルゲンの特定

当院では血液検査で調べます。アレルゲンがわかればそれを避ける方法もわかりますし、症状の出る時期の検討が付く点、役に立ちます。

現在の治療の主流

残念ながら抜本的にアレルギーを治す薬はいまのところありません。薬を使って症状を抑える薬物療法が中心になります。 点鼻薬・目薬もよく使います。

薬を使う期間、季節前からの服用

症状の出る季節がはっきりしている方には、症状が出る前からの服用をおすすめしています。スギ花粉症であれば症状が出始める1ヶ月前、2月初旬ごろからが目安です。症状が出てから治療するよりも軽くてすみますので重症の方におすすめです。

【症状が出てからの服用】
薬の進歩により服用から効果が現れるまでの時間も短くなりましたし、従来は治りにくかった鼻づまりに効く薬も出てきました。眠くならなくて良く効くのが理想ですが、一長一短があり患者様に合わせて使うようにしています。

【薬をやめる時期】
アレルゲンあるいは症状のでる季節がハッキリしている方には症状の出る季節に限定して使います。時期のハッキリしない方の場合、薬を休んでいいかどうかの判断は難しいところです。よくなったら薬を休んでみることをおすすめしています。その場合、少し手持ちの薬を持って休まれるとまた症状が出たときに便利ですが、処方後時間の経過した薬の安全性に付いては保証できません。

一年中通して症状のある方には、薬を飲み続けることをおすすめします。過敏症のような方を除けばほとんど副作用はありませんので、安心して呑んでいただいて結構です。妊娠された場合には基本的に中止としますが、患者さまごとに相談いたします。

アレルギーの薬は飛び飛びに服用したからといって耐性ができる(効かなくなる)ことはありませんが、また効きだすまでに時間がかかることがあります。

軽症の方には

アレルギー性鼻炎だからといって必ず治療が必要なわけではありません。困るほどでないなら別に治療しないというのも考え方です。

水泳は?

水泳した後で特に症状が悪化する方をのぞき、水泳はしてかまいません。水泳の後は鼻をよくかむようにしてください。

 

薬によっては、同じ薬であってもメーカーによって大きく値段の違う製品があり、安価な薬品をジェネリック医薬品と呼びます。希望される方にはお出ししています。

余談ながら院長もアレルギー性鼻炎、患者さまの身になって治療いたします。